スタイリッシュな2人対戦ゲーム『Bossa / 坊茶』のお話:第17回
文・写真:前田弘志(Bossaチームリーダー)
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Bossa / 坊茶は、2023年のルール改訂にともないオプション拡張ルールが追加となり、拡張コンポーネントの「ダブラー」と「インバーター」を使った、より戦略的でアグレッシブな戦いが楽しめるようになりました!
今日は、実際の対戦プレイ動画で、拡張コンポーネントを使ったゲームを解説したいと思います。
※拡張コンポーネントは2023新エディションの「匠のアート版“雪“」と「クラシック ネオ版」には標準付属、スタンダード版、クラシック版、匠のアート版“水”・“花”をお持ちの方は、別売の「拡張キット」をご利用ください。→ Bossa/坊茶 拡張キット
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【おことわり】この記事は、何度もBossaをプレイしたことがある方向けに書いており、ルール説明は割愛させていただいています。
プレイ動画を見る前にルールを確認したい方は、先にこちらをご覧ください。
・レギュラールール説明動画 → YouTube
・オプション拡張ルール説明動画 → YouTube
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プレイ動画
それでは、「ダブラー」と「インバーター」を追加した拡張ルールでの対戦動画をご覧ください!
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解説
画面手前のプレイヤーは私(Bossaチームリーダー 前田)で、奥のプレイヤーはBossaチームの同僚です。ダイスを振って選択権を得た私は、白を選びました。最初の手札の中に、すでに白に3列作ることができるタイルが含まれており、その選択が有利だからです。
そして拡張チップとして「インバーター」をキープすることにしました(いくつか理由がありますが、省略)。
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私のプランは、白4に1枚置き、白6に1枚置き、白7に2枚置きする計画で、3ターン先まで進めるというものでした。これはかなり有利です。
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対戦相手の彼女は、Bossaチーム内で一番といって良いほどの名手です。このゲームでも、私のプランを読んで、序盤からブロックしてきました。何と、白6に2枚置きしてきたのです(しかも、貴重なダブラーを使ってまで)。私は白6のみならず、白7の2枚置きもできなくなってしまいました。
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一瞬にして苦境になった私は、自分のカラーラインに置くことができず、相手のラインに置かざるをえなくなりました。
その後は互角の戦いが続きましたが、私の「エクスチェンジ」でのタイル選択が裏目に出たこともあり、最初にマッチポイント(自陣に5列目という意味)を握ったのは彼女でした。
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しかし、彼女は手札の状態が良くなかったため、次のターンで勝利できないどころか、私のカラーラインに5列目を献上することになりました。
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そして、私のターン、山札の最後の1枚です。
この局面で私が勝利できるのは、白5または白4を引いて白8に置く場合のみです。白1を2枚で作ることは不可能ですし、スタックも使用済みですから。黒ラインに置けば相手の勝利、手詰まりになっても相手の勝利。
場をよく見れば、白5も白4も山札には残っていないことがわかります(全部で3枚ある白4のうち、1枚は私の手札の中に、1枚は白目ダイスの左に、そして1枚はスタックされた白7の下の段に隠れている)。かなり絶望的な状況です。
で、私が引いたタイルは、白1/黒4!
拡張ルールなしの「レギュラールール」では敗北決定です。
でも、ちょっと待って。私にはインバーターが残っているじゃないですか。これを使って黒4を白4に、白黒反転することができます!
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そうして、白8に置くことができた私は、自陣に6列を完成させて、土壇場で勝利をつかんだのです!
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振り返ってみれば、最初は私がかなり有利な状況でスタート。すかさず彼女がブロックし、形勢逆転、彼女が先にマッチポイントを握る。しかし、最後の山札で、インバーターを温存していた私の粘り勝ち。という好ゲームでした。
長い投稿文になってしまいましたが、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。本当は、ゲームシステム(アクションや拡張チップのこと、なぜこの機能?、なぜこの数?、他にもあったアイディア、対称性と非対称性など)についても少し書きたかったのだけど、今日は長くなりすぎたので、やめておきます。いずれまた機会があれば。
改めて、みなさまのご支援に感謝いたします。より楽しくなったBossaをプレイしていただけたら、うれしいです。
前田弘志(Bossaチームリーダー)
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Bossa / 坊茶 コラム 各話へのリンク
- Vol.16:ペーパークラフトの匠、その繊細で芸術的な手仕事(2023年改稿版)
- Vol.15:なぜBossaは何度も繰り返し遊べて、飽きないのか
- Vol.14:Bossa / 坊茶をオンラインで試そう!
- Vol.13:お出かけBossa:スタンダード版の魅力(2023年改稿版)
- Vol.12:ナチュラルな風合いを日常に:クラシック ネオ版の魅力
- Vol.11:2023年、Bossa / 坊茶に拡張コンポーネントが登場!
- Vol.10:美しく遊ぶ贅沢な時間:匠のアート版の魅力
- Vol.09:雪のようにキラキラする箱のお話
- Vol.08:北海道の「雪景色」をデザインコンセプトに
- Vol.07:Bossaは何度も繰り返し遊べる、飽きない。
- Vol.06:お出かけBossa:スタンダード版の魅力
- Vol.05:ナチュラルテイスト:クラシック版の魅力
- Vol.04:「匠のアート版」の耐久性ってどうなの?
- Vol.03:「匠のアート版」は、箱だって匠のアート!
- Vol.02:匠のアート版 “水”と“花”、実は手触りが違う
- Vol.01:ペーパークラフトの匠、田所眞行さんのこと
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